愛知県名古屋市天白区の鍼灸院、大根治療院です。
今回は、コロナ後遺症による咳・倦怠感などの症状で当院に通われていた患者様の鍼灸治療症例をまとめさせていただきます。
通院を悩まれている方の参考になれば幸いです。
1.これまでの経緯
50代、女性の方で、10日前にコロナ感染症を発病。
その後、熱の症状は落ち着くが、咳・倦怠感・頭痛の症状が継続している。
内科で解熱剤と、体のだるさを改善する漢方薬を処方され、継続して内服されていたのですが
なかなか改善が見られなかったのと、「早期の鍼灸治療開始がコロ後遺症の早期改善になる、とホームページで見た」とのことで当院へ来院されました。
また、病院で血液検査されるも異常はなく、鼻や喉の炎症もみられなかったそうです。
2.鍼灸院としての診断と治療方針
鍼灸院としての診断
患者様の脈とお腹の状態を拝見したところ、コロナウイルスの影響で「肺」に弱りがみられました。
コロナウイルスに感染したあと、表面的には症状が無くなりウイルスが死滅したように見えますが、全身の細胞たちはコロナウイルスにより深く傷ついており、ウイルスの死骸も体に残ったままです。
そのため、傷ついた細胞・神経が影響してコロナ後遺症として症状が現れてしまうと考えられます。
人間の細胞はおよそ120日ですべてが入れ替わりますので、その間にいかにウイルスの死骸を追い出し、体の免疫力を強化して正常な状態に持っていくかが回復のカギとなります。
治療のポイント
体の免疫力が低下したままの状態を放置してしまうと、傷ついた細胞・神経の回復がスムーズに行えないため、コロナ後遺症の症状が慢性化してしまいます。
幸い、この患者様はコロナ後遺症を発症されてから日が浅かったため、約1ヶ月ほどで症状がすべて改善されました。
症状が慢性化してしまうと、鍼灸治療でも元の状態まで回復させるまでにかなりの時間を要してしまいます。
辛い症状を我慢せずに、なるべく早期に後遺症の治療を開始することが完治への近道となるのです。
3.治療の経過と結果
定期的な通院に合わせて、ご自宅で行っていただくセルフケアとして「熱くないお灸」のやり方をお伝えいたしました。
お灸は咳の症状にとても効果があります。そのため、1日何度かお灸を行っていただくようお願いしました。
また、飲まれていた漢方薬に関しては「脈診」(みゃくしん・患者様の脈を診ることでお薬が体に合っているかが判ります。合っていないお薬を飲まれていると、なかなかお身体の状態が好転しません。)によりあまり合っていない事もお伝えしました。
数回の治療で咳が全く出なくなり、お身体の免疫力もかなり高まってきたため、週一ペースの通院は一旦終了としました。
現在はお身体のメンテナンスで月1回ほど通院されています。
4.当院のコロナ後遺症に対する鍼灸治療について
最近では医師から、「鍼治療を試してみたら?」と、言われて来院される患者さんもいらっしゃいます。
当院でのコロナ後遺症に対する鍼灸治療内容といたしましては、
✔それぞれの症状に対して即効性のあるツボに痛くないはり・熱くないお灸を施すことにより症状を緩和
✔免疫系に作用する鍼で自己免疫機能を高め、症状の根本改善をはかる
⇒当院の行う「脈診流経絡治療」(みゃくしんりゅうけいらくちりょう)は、筋肉系の痛みに対する治療だけでなく、自律神経や内臓系の疾患・精神疾患・不妊症・コロ後遺症など幅広い疾患に適応しています。
一般的な鍼灸院と違い、対症療法ではなく根本改善をしていきます。
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