中国鍼灸・経穴治療と日本鍼灸「脈診流経絡治療」の違い
名古屋市天白区で「痛くない鍼で体質を改善をする鍼灸院」をしております、大根(おおね)治療院と申します。
前回は、未病は生理機能の失調、発病は精気と邪気の抗争ということについてお話しました。(前回のブログ)
専門書にも、「未病治療」こそ東洋医学の特徴と言われていますが、実は東洋医学の真髄は「発病治療」にこそあるのです。
発病治療とは、精気と邪気の抗争に対して、邪気盛んなら邪気を取り除き、精気不足なら精気を補充するというもので、これを“補瀉迎随(ほしゃげいずい)”と言います。
未病の生理機能の失調は、五臓六腑、気・血・水(津液)の生理機能の失調であり、これを調整するのに、経穴(けいけつ)治療が行われます。
経穴治療とは、○○の症状には、△△のツボが効くというようなものです。
例えば、不眠の人にはかかとの裏の“失眠(しつみん)”というツボが効きます。
また、胃の調子が悪く吐き気がする場合には、“内関(ないかん)”というツボが効きます。
一方、発病では精気と邪気の抗争は、六経、すなわち「経絡」で行われています。
そのためこれを処置する方法は経絡治療しかありません。
経絡治療は、昭和の初期に井上恵理(けいり)先生、岡部素道(そどう)先生を中心とする方々によって体系化された鍼灸治療のシステムです。
経絡治療は、経穴治療とは異なり症状で治療穴が決まるというのでなく、その精気と邪気の抗争の状況に応じて治療のパターンが存在します。
この治療のパターンを、東洋医学では“証(あかし)”と呼んでいます。
この証、すなわち治療パターンを脈診によって診断し、治療するので、経絡治療のことを、「脈診流」とも言います。
鍼(はり)治療というと、本場は中国だと思われている人も多いと思います。
中国の鍼(はり)治療は、前述した経穴治療です。
一方、精気と邪気の抗争を調整するのが経絡治療です。
実はこれこそが究極の日本鍼灸なのです。
本物の経絡治療の見分け方
経絡治療では、脈診によって精気(抵抗力)と邪気(病因)の抗争(力関係)の状況を把握し、これに基づいて治療パターン(証)を診断して治療します。
未病なら、経穴治療であるツボによる治療でも効果があるのですが、邪気の入った発病となると経絡治療でないと邪気を取り除くことはできないのです。
このような場合、ぜひ経絡治療を受けたいと思われる方が多いのではないでしょうか?
現在、鍼灸治療を受けておられる場合、針を打つ前に「脈診」をされる鍼灸師かどうかが、その判断のポイントです。
「それじゃあ脈診をされる先生なら、腕は確かだということでしょうか?」
という質問が出てくると思います。
脈診は、熟練した鍼灸師にしか判断できません。
そのため、「脈が整いましたので、これで大丈夫ですよ。」と言われても、患者さんは自分で確認することができません。
もちろん、病気が軽い場合や敏感な方の場合は、脈が整うと同時に症状が軽快したり、身体が軽くなったりする変化を即座に感じます。
しかしながら、そういうケースばかりではありません。
治療後1時間してから、あるいは半日してから、もしくは治療の翌朝、目覚めたときに治療効果を実感することも少なくありません。
これこそが、鍼灸師が言うところの「脈が整った」という意味です。
もし、本物の経絡治療かをご自身でされたい場合、一つよい方法がございます。
治療の前に仰向けに寝ている状態で、ご自身のお腹をよく触っておいてみてください。
この時、軽く触ったり、少し押してみたりしながら、お腹全体の張り具合や肌のツヤを覚えておいてください。
治療終了後にお腹が柔らかくなり、肌のツヤがよくなっていればその治療は本物です。本物の経絡治療によって邪気が取れたときにはお腹が柔らかくなるので、これで確認することができます。そのとき同時に、気分がとても良くなっていることに気付くと思います。
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